刺し子の歴史は、日本で綿が普及しはじめた、今から500年ほど前、江戸時代中期にさかのぼります。とくに、東北地方などの寒い地域は、綿の栽培に適さず、綿製品が貴重品としてあつかわれました。そんな貴重な綿製品を最後まで大切に使うため、「刺し子」という人々の知恵から生まれた技法が発達し、受け継がれてきました。
刺し子は、布地をつづり縫いや刺し縫いする針仕事のことです。昔、貴重だった布を繕い、補強をして大切に使っていました。特に東北地方では、厳しい寒さをしのぐために布を重ねて保温する独自の技法が発達し、今でもその土地ならではの刺し子が残っている地域がたくさんあります。現在では、伝統模様を刺して楽しむなど、手芸としても広く親しまれています。
大きさに合わせて、生地を裁断します。ロットが大きい場合には、裁断済みの生地を納入いただくことも可能です。
刺し子の図案を布地に写して下書きします。あらかじめ図案を印刷した布地を使用することもあります。また、布地の柄を図案代わりにすることもできます。
図案にそって、ひと針、ひと針、刺し子をしていきます。大槌刺し子では、約30名の刺し子さんがこの工程を担っています。
刺し子の針目や生地不良など、一つ一つ検品を行います。製品の特徴に応じて、下書きを消したり、アイロンがけを行い、完成です。